富山の人々は、自分たちの寿司が持つ多彩さに誇りを持っています。その背景には、豊かな食材を育む、この地域ならではの地理的条件があります。
北アルプス・立山連峰の標高約3,000メートルの山々から、日本有数の深さを誇る富山湾まで、富山はきわめて大きな高低差を持つ地形に恵まれています。
この約4,000メートルに及ぶ高低差が、壮大な水の循環システムを生み出しています。立山連峰や飛騨高地に降り積もった雪はやがて溶け、豊かな森林を潤し、広大な扇状地を形成しながら栄養分を海へと運びます。
栄養豊富な海域ではプランクトンが豊富に育ち、水深ごとにおよそ500種もの魚を支えています。その一部は川を遡上し、また肥沃な扇状地では稲作をはじめとする農業が営まれ、多彩な動植物が育まれています。
こうした自然の循環と豊かさが、寿司を含む富山の多彩な食文化を育んできました。